プロジェクトと基礎研究
客員教授をしている大学では、(毎週火曜に授業を持っています)
今日が私の授業はじめでございました。
最近は、3年と4年としか接点がなく、
開発プロジェクトの
- プロジェクトマネジメント
- システム開発
- 生産管理
を教えていたりします。
プロジェクトマネジメントって、ヒューマンスキルも含めて、
多岐にわたる技術や経験が必要ですから、学生には、なかなかの難題です。
学生に限らず、出たとこ勝負の行き着いた先が到達点的な、 事業展開や商品開発をしておられる企業さんは、本当に多いです。
この場合、
成功基準=何でもいいからやること
になりますから、逆に失敗はないと言えるのかもしれません。
以前、先生役の俳優さんが、
・ 知っていることはすばらしいが
それよりも
・ 知らないことを知っていることが大切で
一番いけないのは、
・ 知らないことを知らないこと
という主旨のことをおっしゃっておられました。
プロジェクトという形式を取っても取らなくても、変えようとしたことが、
成功なのか、失敗なのか今後改善すべきは、どこなのか
はっきり知ることは、何よりも大切です。
はっきり知るためには、
まず、実施前に、成功基準(レベル感)を持っておく必要がございます。
『性能を向上させる』などといった、レベル感のない基準では、
1.使えるレベルにはなっていない
2.求められる以上の使われない性能搭載の無駄
が、出てくることがほとんどです。
1.は、言語道断で、無駄なことをしたという状況は許容できないでしょう。
2.は、基礎研究と呼ばれるもので、 産業のこれからを支えるこの部分を苦しさで排除すると、 今後の日本は滅びることになりますが、各商品や具体的なビジネスにおいては、 コストパフォーマンスが重要になってきますよね。
今日の授業は、グループによるシステム開発プロジェクトのキックオフでした。
制作物の内容と成功基準、開発体制を話し合い、合意し、
私のダメだしを受けて、再検討となりました。
面白いのは、成功基準を
単位獲得可能レベルとしたグループがあったこと!
現実には、そうなのでしょうけど、
この基準は低すぎるために、却下されたのは、言うまでもありません(^^;/
とりあえず、そのとき不必要でも、無駄でも全力で上を目指して欲しいです。
だって、人間の成長は、基礎研究と同じ・・・・
この無駄なレベルまでの探求をやめたとき、衰退が始まる気がするのです。